「その在留カード、本物ですか?」
建設業経営者のための確認方法

建設業界では人手不足を背景に外国人労働者の雇用が増えています。
一方で、近年は精巧に作られた偽造在留カードによる不法就労事案も発生しており、「見た目では本物かどうか分からない」というケースも少なくありません。
もし偽造在留カードを見抜けずに外国人を雇用した場合、建設会社は不法就労助長罪などの責任を問われる可能性があります。
本記事では、偽造在留カードを見極める方法と、建設業者が負うリスクについて解説します。出入国在留管理庁が無料で提供している「在留カード等読取アプリケーション」を利用すれば、 在留カードのICチップ情報を確認でき、偽造カードかどうかを見極める有効な手段となります。
偽造在留カードを見極める方法
出入国在留管理庁は、在留カード等のICチップ情報を読み取ることができる「在留カード等読取アプリケーション」を無料で提供しています。
アプリで読み取った情報と券面の記載内容を照合することで、偽変造の有無を確認できます。
【出入国在留管理庁】
在留カード等読取アプリケーション/失効情報照会サポートページ
使用方法
- ▼ スマートフォンにアプリをインストール
- ▼ 在留カードをスマートフォンで読み取る
- ▼ 表示されたICチップ情報と券面情報を照合する
専門知識がなくても比較的簡単に確認できるため、外国人労働者を採用する際は利用をおすすめします。
対応OS
- ・Android 12.0以降
- ・iOS 16.0以降
出入国在留管理庁の公表情報でも、Android 12.0以降・iOS 16.0以降に対応していることが案内されています。
偽造在留カードで就労させた場合のリスク
不法就労助長罪に問われる可能性
外国人に就労資格がないことを知りながら働かせた場合だけでなく、確認を怠った結果として不法就労を発生させた場合にも、企業側の責任が問題となることがあります。
「偽造カードだとは知らなかった」では済まされないケースがあります。
在留資格確認を怠った場合、企業の管理体制そのものが問われる可能性があります。
建設業許可や取引への影響
- ● 行政機関からの調査対象となる可能性
- ● 元請会社からの信用低下
- ● 公共工事や取引先選定への悪影響
- ● コンプライアンス違反企業として扱われるリスク
建設業では、一度失った信用を取り戻すことは容易ではありません。
特に元請会社や発注者は、コンプライアンス意識を重視する傾向が強まっています。
外国人雇用管理に問題がある企業と判断された場合、今後の取引継続に影響が及ぶ可能性もあります。
建設業経営者が取るべき対策
▼ 在留カードの原本を必ず確認する
▼ 在留カード等読取アプリを利用する
▼ 在留期限を定期的に確認する
▼ 下請会社・協力会社の外国人雇用状況も把握する
▼ 採用時の確認手順を社内ルール化する
在留カード確認は「採用時だけ」では不十分です。
更新期限の管理や就労可能範囲の確認まで含めて運用することで、不法就労リスクを大幅に減らすことができます。
まとめ
外国人雇用は建設業にとって重要な戦力ですが、偽造在留カードを見抜けなかった場合、企業に大きなリスクが生じる可能性があります。
▼ 出入国在留管理庁の無料アプリで確認できる
▼ Android 12.0以降・iOS 16.0以降に対応
▼ 不法就労助長罪などのリスクがある
▼ 元請・発注者からの信用低下につながる可能性がある
▼ 採用時から継続的な管理体制を整えることが重要
「知らなかった」では済まされない時代です。
外国人雇用を行う建設会社は、在留資格の確認を徹底し、必要に応じて弁護士や行政書士などの専門家と連携しながら適法な雇用体制を構築することが重要です。
